■川島隆太教授&くもん「学習療法」


 学習療法は、東北大学の川島隆太教授を中心に、くもんグループも加わり産・官・学の4年間にわたる共同開発プロジェクトによって科学的に立証された「音読と簡単な計算が、認知症の症状の進行を止めたり、改善することに有効である」という事実から生まれました。認知症高齢者や介護にあたる方々に、正しい学習療法を体験していただくために行なうもので、『くもん』の教材を用いた学習を学習者と学習を支援する方がコミュニケーションをとりながら、学習者の認知機能やコミュニケーション機能、身辺自立機能などの全頭前野機能の維持・改善をはかるものです。

川島隆太 ◎東北大学教授

1959年 千葉県千葉市生まれ。東北大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。スウェーデン王国カロリンスカ研究所客員研究員、東北大学助手、講師を経て、現在は東北大学加齢医学研究所教授。脳のどの部分に、どのような機能があるかを調べる「ブレインイメージング研究」の日本における第一人者である。認知高齢者や健常人の認知機能を向上させる「学習療法」は平成18年度末に全国で400以上の施設で約6000名の認知症患者のケアに用いられている。また、認知症予防に有効であることも証明し、その成果は仙台市、品川区、横浜市、岐阜県など全国56自治体で高齢者福祉に活用され、科学技術分野の文部科学大臣表彰(平成21年度)、河北文化賞(平成25年度)などを受賞。